映画感想 ドラえもん のび太の太陽王伝説

ネタバレ注意








 藤子先生の手をはなれて3作目。
 ディズニーやスタートレックなどアメリカ映画にぶれてた路線が、
 何とかドラえもんらしい。
 少なくともジャパニメーションらしいノリに戻ってくる。
 正確にはディズニーとジブリを足して2で割った感じか。
 まあこれくらいは仕方あるまい。


 舞台は謎の王国「マヤナ国」。
 地球のどこかにあるようだが、ドラえもんが調べようともしないので
 教えてくれない。
 マヤアステカ文明を元にしているようなので
 中米だと思うが、
「太陽王」ってフランスの言葉だし
 BGMのセンスもスペイン系。
 OPがウィーン合唱団に頼ってるあたりヨーロッパなんだろうか?
 あとマヤアステカにスペインの音楽をかぶせるって
 ものすごい皮肉な気が……。


 冒頭はまだディズニーっぽい。
 舞台劇めいた演出と、スパニッシュなBGM。
 敵の魔女レディナのメイクや、味方にしているハゲワシなんかが
 もろに白雪姫で出てきたアレなのもある。
 その後に「白雪姫」の劇が出てくるあたり、
 少なくともハゲワシのデザインはオマージュだろう。

 敵の呪文「アブドルダムラルオムニスノムニス」って
「3つ目が通る」の呪文なのは知ってるけど、
 これなにか元ネタとかあるのかな?


 今回のOPテーマ。なんとウィーン合唱団に頼んだらしい。
 歌自体は上手いとはお世辞にも言えないが、
 これくらいの変化球は面白いところである。
 また動物にふんしたメンバーが不思議なジャングルを回り、
 太陽を見つけ出すOP画は文句なく楽しい。
 OPのセンスでは歴代でも最高だと思う。


 タイムホールの故障で冒険の舞台へ向かう。
 謎のネズミ「ポポル」が現れ、のび太を謎のジャングルにいざなう。
 のび太そっくりの少年「ティオ」と出会い、
 一度襲われるものの、のび太がお尻を出したことで和解。
 ……前作に引き続きまたお尻ネタ。
 前回も今回も絶対お尻を出す必要はなかったと思う。
 この時期のドラえもんは、クレヨンしんちゃんと仲良くなったせいか
 どうもあっちに引っ張られてる気がする。


 のび太とティオは、昔話よろしく入れ替わることとなる。
 王子として生活するのび太と、
 普通の少年として生活する王子。

 本作はここがマックス。
 王子の生活は、その辛い責務には苦しむものの
 なんだかんだでエンジョイするのび太。
 日本での普通の生活をなんだかんだ楽しんでいるティオ。
 のび太との対比で、ティオのわがままっぷりが
 問題であることが示されていく。

 ティオとジャイアンの戦いが面白い。
 すぐに終わってしまうのが残念。
 ジャイアンは「殴り合って仲良くなる」というのがよくあっている。

 こうしてようやくメンバー全員が揃ってマヤナ国へ。
 のび太が見ていた「王子目線」でなく「民衆目線」が描かれるのがいい。
 ジャイアンが棒術の達人イシュマルに弟子入りするのが
 ちょっと尺足らずなのが残念。


 ティオは部下に陰口を叩かれたのでムカついて
 部下を相手にサッカーでの戦いを挑む。
 ティオの未熟さを描くシーンだが、
 にしても狭量、かつ浅薄すぎるシーンである。
 この王子どうも後の描写的に、陰口程度で
 2人を殺そうとしてたっぽいし、
 1人で2人相手で命をかけるってのはいくらなんでも無謀すぎる。
 ちょっと強引な展開。

 まあともあれこれをきっかけに、
 のび太との間にしっかりした友情が芽生えるのでいいだろう。


 ティオの幼なじみ、ククがさらわれてしまう。
 この前のシーンでティオはククを拒絶したため
 ケンカ別れすることになるのだが……。
 結局このケンカに対する仲直りらしき話は出て来ず、
 ククはこの後、最後までろくに出番もない。
 そう考えるとあのケンカはいらなかっただろう。
 ドラマチックではあるけど、
 ドラえもんではやはり因果関係に気を使ってほしいところだ。

 1人で助けに行ったティオを、翌朝、のび太たちが追いかける。
 ティオにはすぐ追いつくが、かわりにジャイアンの師匠、
 イシュマル先生が離脱する。
 ジャイアンがガン泣きでなく静かに涙する
 珍しいシーンである。

 タケコプターは相変わらず役立たずだが、
 水上スキーという結構チートアイテムであっという間に敵のもとへ。
 なおこの時、敵の部下3人が邪魔しに来る。
 ……でも3人合わせて5分くらいで瞬殺。
 こいつらはいらなかったと思う。
 少なくとも棒術の得意なデカいやつ以外は。


 決戦ではいきなりドラえもんのポケットが燃えて
 チートアイテム禁止! 大変だ!
 と思いきやのび太がスペアポケットを持っている。
 燃やす必要あったか?

 敵の目の前まで行くものの、用だけ済ませてさっさと逃げるのび太。
 ここら辺もサッカーと同じく流れがイマイチ。
 ただ棒術を覚えたジャイアンが敵といい具合に闘って
 盛り上げてくれるのでいいだろう。
 ティオも友情のために命をかける。

 レディナとの決着はものすごくあっさり。
 ちらっとスネ夫が活躍してくれたのは嬉しい。
 レディナはシリーズでも珍しく女の敵ボス。
 しかもものすごいババアだったらしく、メチャクチャ弱い。
 どう考えても瞬殺できるのを
 大人の都合でドラえもんたちが長引かせてた感じ。

 しかしそんなレディナの最後っぺで神殿が崩壊。
 のび太とティオが巻き込まれる。
 ここが一番の見どころである。
 その後は冒頭で死んだと思った母親が復活。
 彼女から言われ、王子ティオはマヤナ国の太陽王となる。

 そしてお別れのとき。
 今回はもう永遠に会えなくなるパターンである。
 もうちょっと溜めがあれば感動のシーンだったんだけど、
 急ぎ足過ぎて感動は薄いだろう。
 その分、最後のドラえもんのセリフがセンスがいいし、
 エンド絵では冒頭の白雪姫にもオチがつく。
 小気味よく終われる作品となっている。


 ディズニーとジブリに影響されまくっていながら、
 ジャイアンとスネ夫の出番を含め
 ドラえもん映画の基本をしっかりと押さえている良作。
 ところどころ強引なのと駆け足なのが残念。










コメント

 
感想の文章としては読むに耐えない酷いものでした。
サカディ(ティオがサッカーのようなものを部下二人に挑むところ)のくだりは、決して王子が2人を殺そうとしたのではなく、あくまで自分が王子であるプライドから、バカにした2人を相手に、王子としての威厳と力を見せつけようとした描写と考えた方が自然ですしドラえもんらしいです。もし殺そうとしたなら、あとからのび太にその処分を任せたりしないと思いますよ。
あとは色々言いたいこともあるんですが、特に気になった点をもう一つ。
冒頭で死んだと思った母親が復活って書いてますけど、死んだなんて描写ありません(死んだふうに見える描き方はされてますけど)(笑)
むしろ、眠ったままになってる、ティオがそのお見舞いに行こうとするという描写があります。こんなの、普通に見てれば気づくと思うんですけど…寝てたのかな?(笑)
なんにせよ、そんな適当に見ておきながら、良作だけど〇〇は残念、とかって言うの、恥ずかしいですよ?(笑)

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